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企業研究

14.第3フェイズで活躍する人材像。知力で勝負をかける荒技師

■分析能力に長けた商人でなければならない。が、現場体験の裏付けがなければ知力ではない

●現場体験の重要性、知力とは何か、ドラマ仕立てで関株式会社の人材像を描いてみよう。
●「大卒でトラックの運ちゃんか」と冷笑されたAは、悔しい思いをしたに違いない。しかし、Aは会社の指示に忠実に従った。というより、会社の考えを理解していたのだった。
 「これからは、体力はもちろんのことだが知力の勝負となる」「特に膨大な情報が眠るデータベースから、必要な情報を瞬時に判断して取り出す。そして、加工し分析する。必要な統計データを作成しメールで流す」
 「これが、間違ったデータであったり、不十分なデータであったり、分析手法に誤りがあるとなると顧客に鋭く追求され、メスが入るぞ。裏付けをとっておけよ」
 「そのためにも、モノとデータが1対1で対応する感覚を体に刻んでおかないとダメだ。単に頭が良いだけではダメだ。絶対にミスをおこす。現場をいやというほど知り尽くせ」
●この言葉にAは感動した。その記憶がいまでも生々しい。暑い、寒い配送作業は確かに辛い。しかし、暑くて、寒いという感覚自体が、数値化されたデータの裏に潜む意味を引き出す感覚に違いない。
 自分から進んで辛い業務を買って出よう。そう思った。

■3年後の1997年、特販部の設立。1999年、SENSEシステムが始動。新たなフェイズに突入

●1997年、特販部設立の前夜。21世紀に向け新たな胎動がはじまっていた。
 「課長、大人のおむつがもっと売れるところがありますよ」飛び込んできたのはAだった。配送作業に3年近くじっくりと取り組んできたAである。
 「スーパーは消費不況で頭打ちじゃないですか。不況だけじゃないですよ問題は、これから少子化で子どもも少なくなるし、高齢者の方が消費は増えますよ」
 課長は思わず、たくましく成長したAの姿に目を細めたのだった。
 「じつはね、A君、それをウチもやるんだよ。君、やってみるかね。しかしね、ウチにはデータがないんだ。裸同然だ。けど、メーカーが提供してくれるデータはあるらしい」
●数カ月後、Aはメーカーとデータのやりとりを交渉していた。
 そして、特販部の営業会議。ターゲットは病院だ。これまで関株式会社がタッチしたことがない分野である。すでに既存の業者が食い込んでいる、しかも病院への営業は特殊で難しいとされ、業界でも避けて通ってきただけに道は険しかった。
●「季節感、季節感ですよ。使用する量も違う。けどそれ以上に、患者にとっては肌触りじゃないですか、問題は!」
 「病院も過当競争の時代です。患者を大事にするコンセプトを打ち出すよう、病院に提案しましょうよ」
●こんな一幕があった後、Aは先輩のBに相談を持ちかけていた。

■根幹は、学歴に関係なく・男女の区別なく・成果に応じて正当な評価をする人事制度の導入

●BはA同様新人時代、物流部で配送マンとして現場を経験。
 その後3年間営業部で、3つのスーパーの担当となり、棚パワーをフルに使った営業で評価を上げた人物だ。
 さらに、その提案能力を買われ、商品部でメーカー担当となり手腕を発揮していた。そこでも、抜群のプレゼンテーションでメーカーをうならせた人物である(現在、その手腕を買われ2000年12月に新設された「提案支援室」を担当している)。
●「B先輩、病院の先生はね、話を聞いてくれないですよ。なにか、こうパッと見せて、ハッとするようなもの…」
 「まかいちょきや。なんなら、ドンの婦長さんもひっくり返るようなモンもつくって…」 と、一夜にしてうなるような提案書がつくられ、翌日の朝Aに届いていた。
 「よし、やるぞ」Aは勇気百倍だった。
●以上のドラマが物語る第3フェイズとは。関株式会社の21世紀のイメージである。新して時代に適合したシステムへの改革、人材の登用。そして、待遇など正当な人事評価制度へ、大胆な転換を図ることを物語っている。
 これは、関株式会社にとって20世紀の最後に片づけなければならない大仕事であった。この間、延々三十数年もかけて事業部制からはじまるさまざまな改革。よりクリーンな会社づくりをすすめてきたが。最後に残された課題で、もっともやっかいな仕事であった。
●キーワードは「現場体験と知力、そして成果主義」。これが新制度の根幹である。